- boxtrain440
独特な構え方
前回は基本的な構えについて書きましたが、基本の構えと言うことで
実際には様々な構え方があります
いくつかの代表的な構えを紹介していきます
L字ガード
元5階級制覇で50戦50勝したフロイド・メイウェザーJrが得意とする構えです

大みそかに行われた「RIZN」に参戦したのでボクシングを知らない人でも名前は聞いたことがあるかと思います
この構えはシェルガード、クラブスタイルとも言われています
「殻と蟹」とどちらもこじ開けるのが難しそうなネーミング
この構えの特徴は相手のパンチを受け流せることです

左腕でボディを守り、左肩でアゴ守ります(ショルダーロールと言う技術)

右でアゴとボディを守ります。腕だけでなく身体も回転させることで相手のパンチを流し、流しつつ打つパンチのタメを作ります
またこの構えは一見顔がむき出しのなので相手の打つ気を誘い出します
長い距離・中間距離・至近距離とすべてに使えます
デトロイトスタイル
次に紹介するのはデトロイトスタイル、またはヒットマンスタイル

アメリカのデトロイト州にあるクロンクジムのエマニュエル・スチュアート氏が作り上げたスタイル
その使い手は
トーマス`ヒットマン‘ハーンズ
尋常ではない腕の長さを利用して、前手を下げて下からスナップを効かせて放つフリッカージャブの使い手でした
最初に紹介したL字ガードと一見おなじように見えますが・・・
ほとんど同じです
ただL字ガードのほうがよりディフェンスに特化しており、どのパンチにも対応できます
一方デトロイトスタイルはよりオフェンシブなスタイルで、積極的に攻撃を仕掛けるのが特徴です(ハーンズがディフェンスよりオフェンシブだったのも影響しています)
デトロイトスタイルの進化系がL字ガードかなと個人的には思います
あのブルース・リーもさまざまな武術を学び、試行錯誤してたどり着いた構えがデトロイトスタイルに似ています

ピーカブースタイル
この使い手はマイク・タイソンです
ボクシングを知らない人でも名前は知っているという人は多いと思います

ピーカブーは「そっと覗く」という意味ですが、その意味通りグローブを顔の前においてあごをしっかりと隠します
ここから頭を振って的を絞らせず、ステップイン、サイドステップを使って相手の懐へ入り強烈なパンチを浴びせます
戦っている階級では背が低く、瞬発力がある選手に向いているスタイルです
長身の選手でこのスタイルはもったいないです
ただこのスタイルはあまり見かけないです
おそらくこのスタイルを指導できるトレーナーがほとんどいないんじゃないかなと
(この動画を見たら、こんなスタイルはそうそうできるモノじゃないのがよく分かります)
ただ頭を振るだけでなく、サイドへのステップインの角度や両足が並行に近いスタンスで動くなど細かい技術が詰め込まれています
現代のボクシングで通じる技術が溢れているかもしれないですね
こんな風に基本の構えから発生してさまざまな構え方が考案されています
距離や場面によって使い分けたり、戦略によって変化を加えたりします
こんどボクシングを観るときに構え方にも少し注目してみてください
一言日記
カシアスジムのリッキー選手の祝勝会で高橋ナオトさんに会えてうれしかった
ボクシング教室を開催しているので今度参加してこようと思います